子育てでよくある質問とそのアドバイスを
「Q&A」の形でまとめました。
お役立てください!
自分の要求が通らなかったり、
思い通りにならないとすぐ泣きます。
まだ、小さいから仕方ないのでしょうか?
子どもが泣いてしまうと結局親や周りが折れてしまい、要求をその都度聞き入れてしまってはいませんか?泣けば思い通りになる事をそのたびに学習し、その行動を強化していってしまいます。
また、泣くと叱ったり、逆に要求は聞かなくてもあれこれと気をそらそうと機嫌をとったりと、かまいすぎてはいないでしょうか?
泣いても要求は聞き入れられないし、関心も持たれないと学習すると子どもは泣かなくなります。そのためには叱ったり、気をそらすように機嫌をとったりはしません。
平然とただ、聞き入れなければよいのです。そして、もしがまんすることができたなら、その時「よくがまんできたね。ママとってもうれしいわ。大好きよ。」というようにがまんできた事をほめ、好ましい感情を経験させます。
このようなことを繰り返し経験することにより、要求も通らず、関心も払われない、泣くという行為よりも、大好きな人達に注目され称賛される“がまんする”という行為の方を選択するようになっていきます。
ただ口で言うのは簡単ですが、一度泣いて勝つ(要求を通す)という事を覚えた子どもはそうやすやすとは、その考えを変えようとはしません。これは泣 き方が足りないからだと、よけい激しく泣いてみせます。ですから、一時的にはよけい泣くようになる事を覚悟しなければなりません。
子どもがハキハキしなくて困っています。
何が言いたいのかわからなくて、ついイライラして
「何が言いたいの?ハッキリしなさい」
と叱ってしまいます。
自分の意見をはっきり言える明るい
しっかりした子になってほしいのに、
こんなふうでこれから先大丈夫でしょうか?
言葉を覚えたての子どもは当然として、小学校低学年の子どもにも案外この「ハキハキしない子」というのは多いものではないでしょうか?ハキハキしない子どもは、話す内容がはっきりしないというよりは、対人関係に緊張してしまうようです。
緊張しているうえについ「ハッキリしなさい」と叱咤してしまうと萎縮して逆効果になりやすいですね。
普通は友達がふえ、会話に慣れていくにしたがって自然になおっていきますが、まず子どもの言う事を一生懸命聞いているよという態度で興味を示してあげましょう。
間違いがあってもそれを正さず、とにかく聞く事に徹します。その時「へー」とか「そう泣いたの?」とか「おこられちゃったんだ」とか子どもの言っていることをくり返して聞いてあげるといいですね。
食事の時、いつもちゃんと食べずに
残してばかり、
そのうち遊び食いがはじまり、
イライラしてしまいます。
病気でない限り、本当におなかがすいていたら、子どもは食べるものです。遊び食いをす る時は、もうおなかがいっぱいか、はじめからおなかがすいていないのです。
20分位を限度にさっさと片付けましょう。よく「もう片付けますよ」といいなが ら、片付けないお母さんがいますが、「片付けますよ」と言ったら、本当に片付けましょう。いつまでもだらだら食べさせないことです。
そして片付けたら、その後で「やっぱり食べる」なんて言っても、断固次の食事まで待たせるべきです。食事の時間(おやつも含め)をきちんと決め、それ以外の時には食べものは与えないという事を守りましょう。
「うちの子は食事の時、遊んでばかりでちっとも食べない」と言うお母さんの子どもに限って、一日中おやつを食べていたり、のどが渇くと水でなくジュースや牛乳を与えられたりしています。
外で体を動かしてよく遊び、充分空腹になってから食べるという事の積み重ねで生活のリズムを作っていくことが大切です。
なんでも意欲があって、やる気のある子に
育ってほしいと願っています。
でも、どうしたら、そんな子に育つのかしら?
今の様子をみていると、飽きっぽいし、すぐ弱音を吐くし……
これじゃ大きくなっても心配です。
お母さん自身やる気が出るのは、どんな時ですか?
絶対に失敗するとわかっている事にやる気が出ますか?
やる気が出る時というのは好きな事をする時、自分はそれをやれるんだという自信がある時、やっていて楽しいものの時など、いずれも心地よ い感情が伴う時に起こります。
これはとても大切な事ですから、忘れないで下さいね。
何か未知なことに対し、やる気をもてるかもてないか、それはやり通した時の心地よい感情をどれ位体験したかが大きく左右するのです。
小さな(赤ちゃん)時に、まず簡単にできる成功体験をたくさん積ませてあげましょう。それから、少し頑張ればできる成功体験を経験させます。そのようにして少しずつ難しい事にチャレンジし、やりとげた喜びや頑張ったらできるんだという自信をつけてあげます。
もう一つ大切なことがあります。それはお母さん(など大人)が結果にこだわりすぎず、何かをやりとげようとする姿勢そのものを評価し、尊敬の気持ち を伝えることです。頑張ってやっても時には失敗する事もあるでしょう。そんな時、結果だけを見て、ダメだと言われれば、その子はうまくできそうな時は頑張 るけど、ダメかもしれないと思った時はやる気をまるで起こさなくなるでしょう。
けれども、もし頑張ってもうまくいかなかった時、お母さんが「うまくいかなくたっていいのよ。それよりママは○○ちゃんがこんなに頑張れる子だったってわかったのが、とても嬉しいの。えらかったね。」心からそう言ったなら、その子は失敗を恐れず頑張る喜びを知ることでしょう。
末っ子のせいか、我慢をするということができません。
何でも要求を通してしまい通らなければ、泣いたりわめいたり。
どうすれば我慢のできる子となるのでしょうか?
我慢強い子どもに育てるには、小さい時からまず、チョッとの我慢をさせる事から始めます。
今までちっとも我慢できなかった子どもに大きな我慢を急にさせるのは、子どもの負担も大きいし、親の方も相当な覚悟がなければ成功しません。
ですから、まず子どもにチョッとの我慢をさせるのです。勿論、我慢できた時には大いに認め感謝の気持ちや喜びの気持ちを伝えます。
このようにチョッとの我慢をたくさん経験していくと、少し大きな我慢もやがてできるようになり、さらに大きな我慢もできるようになります。
「おやつがほしい」と言い出したら聞かない子どもに「あと5分まってね」とまず5分待つ練習をします。そして、5分待てたら
「えらかったね。ママ○○ちゃんが待ってくれたから洗濯物をたためたね。さあ、いっしょにおやつにしましょう。」
このようにして、5分待つことが容易にできたら、次は10分・20分とし、決められた時間まで待てるようにしつけるといいのです。
何をやっても、飽きっぽくて途中で
投げ出します。集中力をつけるには、
どうしたらいいのでしょうか?
まずは、親のやらせたいことをさせようとするのではなく、遊びでも運動でも子どもが、好んでやることを探してやらせてみます。それでもすぐ飽きるでしょうか? 子供が楽しく始めている時に、親が口出しをしていませんか?
ああしなさい、こうしなさい、これはこうよ。というように命令や指示をだし過ぎてはいませんか?こうなると、子どものやる気は、ぐっと下がり、集中力もなくなります。
また、おもちゃをたくさん与え過ぎていませんか? テレビをつけっぱなしにしていませんか?集中するためには、環境もあ
る程度整えてあげなくてはなりません。子どもが目移りするような環境は、避けましょう。
まず、好きな事を思いっきりさせて、親も子どもも、集中するってこういう状態なんだというのを体感したうえで、感覚でこれを覚
えます。 そして、たくさんその感覚を経験することにより、好きな事だけでなく、やるべきことも集中してやれるようになってきま
す。